第10回ブログ 「PCOSと不妊について」 その② 高血糖がいけない理由
こんにちは、鍼灸整骨うりずんの金親です。
前回から「多...etc
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なぜ「よく眠ること」が妊活に必要なのか?

〜睡眠とホルモンとHPA軸の関係〜
こんにちは。
千葉市で妊活専門の鍼灸を提供している「鍼灸整骨うりずん」です。
妊活をサポートしている中で、私たちがとても大切にしているテーマのひとつが「睡眠の質」です。
「そんなに睡眠って妊活と関係あるの?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、睡眠とホルモンの分泌は切っても切り離せない関係にあるのです。
■ 妊娠に必要なホルモンは、睡眠中に分泌されている
妊娠に関わるホルモンには、
- エストロゲン
- プロゲステロン
- 黄体形成ホルモン(LH)
- 卵胞刺激ホルモン(FSH)
など、たくさんの種類があります。
これらをバランスよく分泌してくれているのが、脳の中にある**「視床下部」と「下垂体」**というホルモンの司令塔たちです。
ところがこの司令塔たち、疲れてしまうことがあるんです。
そしてその疲労は、妊娠に必要なホルモン分泌にブレーキをかけてしまいます。
では、視床下部や下垂体はなぜ疲れてしまうのでしょうか?
その鍵を握るのが、「HPA軸(エイチ・ピー・エーじく)」と呼ばれるホルモンシステムです。
■ HPA軸とは?
HPA軸とは、以下の3つの器官からなるホルモン調整システムのことです。

- H:視床下部(Hypothalamus)
- P:下垂体(Pituitary)
- A:副腎(Adrenal)
この3つが連携しながら、体のストレスに対応し、ホルモンの調整を行っているのがHPA軸です。
私たちがストレスを感じたとき、まず視床下部が反応し、次に下垂体、そして副腎へと指令が伝わります。
すると副腎から「コルチゾール」というホルモンが分泌され、血糖値を上げて脳や筋肉にエネルギーを供給し、ストレスに対応できるように体を守ってくれるのです。
本来は私たちの身体を守る大切な仕組みですが、慢性的なストレスや不規則な生活によってこのHPA軸が疲れてしまうと、
- 自律神経の乱れ
- 睡眠の質の低下
- ホルモン分泌の不安定化
といった不調があらわれるようになります。
■ HPA軸を疲れさせる3つの大きな要因
私たちが妊活の現場でよく見かける、HPA軸に負担をかけている要因は次の3つです。
1.血糖値の乱高下(=日中の低血糖状態)
朝食を抜いたり、甘いものを多くとったり、パンや麺などの炭水化物中心の食生活などで、血糖が急上昇・急降下を繰り返すと、血糖の急降下に対応するために体は何度もコルチゾールを分泌しなくてはいけません。
2.慢性的なストレス
仕事・人間関係・育児・情報過多など、現代社会にはストレスがあふれています。
HPA軸はこのストレス処理の最前線で働いているため、常にフル稼働状態になり、疲弊しやすいのです。
3.体内の「慢性炎症」
腸内環境の乱れ、食品添加物の過剰摂取、冷え、過労、感染症などが引き金となり、体の中で慢性的な炎症が起こると、HPA軸の正常な働きが阻害されます。
■ 睡眠がうまくとれないのは、ホルモンとHPA軸のせいかもしれない
「寝つきが悪い」
「夜中に何度も目が覚める」
「朝スッキリ起きられない」
そういった睡眠の悩みの裏には、HPA軸の疲労やホルモンバランスの乱れが隠れていることがあります。
そしてそれが続くと、体の回復力が落ち、妊娠に必要なホルモンの分泌にも大きな影響が出てしまうのです。
■ まとめ:妊活中こそ、まずは「眠り」を整えることが大切
睡眠の質を高めることは、単に「休む」こと以上の意味を持ちます。
それは、脳とホルモンの司令塔を休ませて、妊娠に必要なホルモンをしっかり分泌させるために、欠かせない土台づくりなのです。
■ 次回予告
次回は、
- 夜中に目が覚める
- 寝汗をかく
- 悪夢を見る
といった睡眠の不調が、ホルモンと血糖値のバランスとどう関係しているのか?
具体的に解説していきます。
■ 鍼灸整骨うりずんでは…
当院では、睡眠やホルモンの問題を根本から整えるために、
- 東洋医学的アプローチ(鍼灸)
- 栄養指導
- マインドフルネス・瞑想
などを組み合わせ、一人ひとりに合わせた妊活サポートを行っています。
「なんとなく眠りが浅い」
「寝ても疲れが取れない」
そんなお悩みがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
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