【第1回】妊活に“深呼吸”の力を。〜呼吸と自律神経の不思議な関係〜
こんにちは。千葉市中央区にある妊活専門の鍼灸院 鍼灸整骨うりずんです。...etc
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レチノール(動物性ビタミンA)と上手に付き合う方法
〜妊活専門・鍼灸整骨うりずんが解説〜**
こんにちは。
千葉市の妊活専門鍼灸院「鍼灸整骨うりずん」です。
当院では、妊活鍼灸・アロマテラピー・よもぎ蒸し・栄養アドバイスなどを組み合わせ、からだ全体のバランスを整えながら「授かりやすい土台づくり」をお手伝いしています。
前回のブログでは、「ビタミンAが卵子の質・子宮内膜・ホルモン・免疫・赤ちゃんの発育にとって心強い味方であること」を中心にお伝えしました。
今回はその続きとして、同じビタミンAでも 摂り方によってはリスクになる側面について、特に 妊活中・妊娠中の“レチノール(動物性ビタミンA)”の摂りすぎ に焦点を当てて解説します。
■ なぜ妊娠中はビタミンA(レチノール)に注意するべき?
ビタミンAには大きく分けて2種類があります。
・レチノール(動物性):レバー・卵黄・うなぎ・バター・チーズ
・β-カロテン(植物性):にんじん・かぼちゃ・ほうれん草・小松菜 など
妊娠中・妊活中に注意したいのは、レチノールの摂りすぎです。
特に妊娠 3〜8週(器官形成期) は、赤ちゃんの
・脳や神経
・心臓や血管
・顔・顎・耳
・手足や骨格
・内臓(肝臓・腎臓・消化管)
など、全身の器官がつくられる大切な時期です。
このタイミングでレチノールを大量に摂ると、赤ちゃんの器官形成に影響が出る可能性が報告されています。
■ レチノール過剰が「全身」に与えうる影響
レチノールの摂りすぎは、特定の部位だけでなく、赤ちゃんの身体の広い範囲に影響しうることが知られています。
●中枢神経
・脳や神経の発達に関わる遺伝子の働きが乱れやすくなる
・神経管(脳や脊髄のもと)の形成に影響が出る可能性
● 心臓・血管
・心臓の隔壁形成の乱れ
・心臓の形づくり・血管の発達に影響しうる
● 顔面・頭部
・耳の形成
・顎や頬
・口まわり
など、顔の骨や軟骨形成に影響
● 骨・四肢
・骨の伸び方・固さのバランスの乱れ
・手足の発育への影響
● 内臓(肝臓・腎臓・消化管など)
・臓器の成長タイミングのズレ
・形成過程が乱れる可能性
もちろん、「少し多く摂った=必ず異常が出る」というわけではありません。
しかしレチノールは“量が増えるほどリスクが上がる”性質があるため、妊娠期・妊活期は 安全に管理することが大切です。
■ レチノールが厄介な理由
→ 水に溶けず、体に蓄えられやすい「脂溶性ビタミン」だから
ビタミンには、
・水溶性ビタミン(B群・Cなど)
・脂溶性ビタミン(A・D・E・K)
の2種類があります。
水溶性ビタミンは余った分が尿として排出されやすく、体に長く残りません。
一方、レチノール(動物性ビタミンA)は脂溶性ビタミンであり、
・肝臓に蓄えられやすい
・体の外にゆっくりしか排出されない(数週間〜数か月かけて減る)
という特徴があります。
そのため、
・妊娠に気づく前にレバーなどでレチノールを多く摂る
・妊娠がわかった頃にも、体内にはまだ“レチノールの貯蔵”が残っている
という状態が起こりやすくなります。
妊娠がわかるのは多くの方が 妊娠4〜6週ごろですが、その頃にはすでに赤ちゃんの 脳・心臓・顔・手足・内臓などの器官づくりが始まっています。
つまり、「妊娠前〜妊娠初期に摂ったレチノールが、あとからゆっくり影響する可能性がある」ということです。
この“蓄積性”こそが、レチノールが妊娠期に注意すべき大きな理由です。
そのため、妊娠が確定してからではなく 妊活中の段階からレチノール過剰に気をつけることが大切です。
■ レバーが危険な理由(妊活・妊娠中は避けるのが基本)
レバーは栄養価が高い一方、ビタミンA(レチノール)が突出して高濃度の食品です。
【レバーのビタミンA量(50gあたり)】
| 食材 | レチノール量 | 妊婦の耐容上限量2,700 µgRAEとの比較 |
|---|---|---|
| 鶏レバー | 約7,000 µg | 約2.6倍 |
| 豚レバー | 約6,500 µg | 約2.4倍 |
| 牛レバー | 約4,000 µg | 約1.5倍 |
→ レバニラ1皿(50〜70g)で簡単に上限越え。
妊娠中は「控える」ではなく “避ける” が安全です。
妊活中も、排卵前〜高温期は避ける方が安心です。
■ 妊娠中のビタミンA(レチノール)の上限量
妊婦の耐容上限量は 2,700 µgRAE / 日 (RAEは、レチノールやβ-カロテンを「ビタミンAとしての働き」で統一した単位です。)
● レチノール(動物性) … 摂りすぎ注意
● β-カロテン(植物性) … 必要量だけ変換され、過剰の心配ほぼなし
ここを理解しておくと安心です。
■ レバー以外ならどれくらい食べても安全?
結論:
レバーを避ければ、通常の食事で上限を超えることはまずありません。
以下は代表例です。
・卵1個:140 µg
・卵3個:420 µg(上限の1/6)
・チーズ20g:70〜90 µg
・鮭80g:50 µg
・鶏肉100g:10〜20 µg
・うなぎ100g:1,500 µg(※頻度に注意)
卵・魚・肉は適量であれば問題なく、安全に食べられます。
■ 日常のビタミンA摂取量の具体例
・卵2個 … 280 µg
・チーズ1枚 … 80 µg
・鮭80g … 50 µg
・鶏肉100g … 20 µg
合計:約430 µg(上限の16%)
→ レバーを食べなければ、過剰摂取になる可能性は極めて低いです。
■ β-カロテン(野菜)中心が安心で安全
β-カロテンは、
・必要量だけがビタミンAに変換される
・過剰症がほぼない
という特徴があります。
にんじん、かぼちゃ、小松菜、ほうれん草、ブロッコリー、モロヘイヤなど、
緑黄色野菜を毎日意識して取り入れることが理想的です。
■ まとめ 〜ビタミンAと上手に付き合うために〜
・ビタミンAは妊活に不可欠な栄養素だが、レチノールの摂りすぎには注意
・レチノールは“体に蓄積しやすい”脂溶性ビタミン
・妊娠初期は赤ちゃんの器官形成期のため、妊活中から意識しておくことが安心
・レバーは妊娠中は避ける、妊活中も控える
・レバー以外の卵・肉・魚・チーズは通常量で安全
・β-カロテン中心の食事が安心で理想的
前回お伝えした「ビタミンAの良い面」に対し、今回はその “摂りすぎによるリスク” を解説しました。
🌿 鍼灸整骨うりずんの妊活サポート
当院では、
・妊活鍼灸(血流改善・自律神経調整)
・アロマテラピー(ストレスケア)
・よもぎ蒸し(温活)
・栄養アドバイス
などを組み合わせ、あなたの体質に合わせた総合的な妊活サポートを行っています。
いつでもお気軽にご相談くださいませ。
一緒に、無理のない形で“授かりやすいからだづくり”を整えていきましょう。
⭐【次回予告】
「レバーをやめたほうがいいとわかったけれど、代わりに何を食べたらいい?」
鉄・亜鉛・ビタミンB群などの“妊活に必要な栄養”を安全に補う方法とレシピ
次回は、
・レバーに頼らず鉄をしっかり摂る食材
・妊活さんに必要な栄養のとり方
・簡単で作りやすいレシピ4品
をわかりやすくまとめていきます。
どうぞお楽しみに!
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