3月1日 36歳女性(八千代市在住) (加藤レディスクリニック併用)体外受精後 凍結胚移植にて ご懐妊のご報告を頂きました。
加藤レディスクリニックにて不妊治療をしながら、鍼灸整骨うりずんの妊活治療コース...etc
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こんにちは。
鍼灸整骨うりずんの金親です。
妊活をしている方の中には、生理が来ないとか生理が遅れるといったお悩みの方も多いと思います。
生理が来ない、生理が遅れるといったお悩みをお持ちで、甘いものが好き、ニキビが多い、肥満気味という方。
そのような方は、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の可能性があります。
これから「多嚢胞性卵巣症候群 (PCOS)」と不妊について」シリーズでお話ししたいと思います。
今回は、その1回目ということで、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」がどのような病気かということについてお話しします。
【多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の特徴】
生理が来ない。遅れる。
生理があっても排卵していない。
ニキビが多い、肥満ぎみ。
男性型多毛(ひげ、体毛が濃いなど)、頭髪が薄いなどの男性化兆候がある。(日本人ではまれ)
血液検査やエコー検査、腹腔鏡検査をすると
超音波検査像で「ネックレスサイン」が見える。
月経周期の最初の方でも血液検査で黄体形成ホルモン(LH)の量が卵巣刺激ホルモン(FSH)の量より多くなる。
卵巣が白く厚い膜に覆われ、排卵しにくい状態がみえる。
多嚢胞性卵巣症候群を放置すると
排卵がうまくいかないので不妊の原因になる。
妊娠後、妊娠糖尿病、妊娠高血圧、早産になりやすい。
子宮内膜のがんになりやすい。
などなどがあります。
【ネックレスサイン】
「ネックレスサイン」が、どのような超音波画像かをイメージ画を使い説明します。
まずは正常な像のイメージです。
正常な卵巣の排卵期前に超音波検査をすると上の図のように、片方の卵巣に5~10個程度のさまざまな大きさの卵胞が見えます。
月経周期の6日目くらいから卵胞のうちの1つが急成長し、22㎜くらいの大きさになると排卵します。
排卵が起きるとその他の卵胞は退化してなくなります。
一方、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」では、卵胞が2~6mm程度の大きさで成長が止まってしまうため、超音波検査画像では、片方の卵巣で10個~20個の小さい卵胞が、ネックレスのように見えます。
これを「ネックレスサイン」といい、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の特徴的なエコー画像になります。
「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」は、なかなか生理が来ないため、婦人科を受診して見つかる病気です。
卵胞刺激ホルモン(FSH)という卵胞を育てるために脳から出るホルモンと黄体形成ホルモン(LH)という排卵させて卵胞を黄体にするためのホルモンがあります。
排卵前の生理2~5日目ごろに血液検査をするとはFSHがLHよりも高いのが正常です。( FSH>LH )
しかし、多嚢胞性卵巣症候群では、LHがFSHよりも高くなります。( FSH<LH )
また、男性ホルモンの値が少し高くなるなどの血液検査の結果が出ます。
そして超音波検査で「ネックレスサイン」が見えると「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」と診断されます。
卵胞が育たず、排卵しにくいため、妊娠にはなかなか至りません。
この病気は生理がある10%程度の女性がかかっていて、不妊における排卵障害の一番の大きな原因です。
【多嚢胞性卵巣症候群の治療】
不妊治療では、排卵誘発剤が処方され、排卵を促し、妊娠を目指すという治療が行われます。
しかし、採卵すると卵胞から卵子が採れない空胞であったり、採卵できても未熟卵であったりと、正常な卵巣と比べ卵胞・卵子の質が悪いことが良くあります。
また、不妊治療で卵子を取るために強く排卵誘発するとおなかに水が溜まり、お腹が張った状態になる「卵巣過剰刺激症候群(OHSS)」になることもあるので、排卵誘発の強さには注意が必要です。
また、排卵誘発剤をつかっても排卵がうまくいかない場合は、卵巣の表面の膜が硬く厚くなっていて、卵を排出できなくなっていることがあります。
その場合は、腹腔鏡下卵巣多孔術(ふくくうきょうか らんそう たこうじゅつ)をすることがあります。
卵巣の膜をレーザーで焼灼し、穴をあけることで、卵胞の膜が、男性ホルモン・女性ホルモンを作りすぎないようにする手術です。
これをすることで、性ホルモンのバランスが良くなり、卵胞・卵子を育てる働きが良くなり、排卵しやすくなります。
排卵率は約80%増加し、その効果は約1年間ほど継続するとされています。
【ダイエット】
やはり、体質改善により、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」の影響がなるべく出ない体を作る必要があります。
特に軽度肥満の方や血糖値が高めの場合は、ダイエットが指導されます。
インスリンというホルモンをご存じでしょうか?
インスリンは、膵臓(すいぞう)から出る血糖値を下げるホルモンです。
このインスリンというホルモンが、卵巣で産生される男性ホルモンに深い関係があるからです。
「卵巣で男性ホルモン?」「さっきから卵巣の話の中でさらっと男性ホルモンという言葉が出てるけど、なんで?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
女性ホルモンは卵胞の膜で男性ホルモンからできているからです。
つまり、血糖値のコントロールがインスリンの量が関係する女性ホルモンと男性ホルモンのコントロールにとても大切なのです。
次回の予告
次回は、「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」と血糖値についてお話ししたいと思います。
「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」でない方でも参考になると様な内容にしようと思っています。
ご興味のある方は、是非ご覧ください。
千葉市の鍼灸整骨うりずんでは、鍼灸・メディカルアロマテラピーを通して妊活をしている方のお手伝いをさせていただいております。
お手伝いさせていただいている方から妊娠報告を頂いたとき、ご出産後赤ちゃんを一緒に連れてきてくださったときなどが、我々の一番のうれしいときです。
不妊治療をしていてなかなかうまくいかない方、自分の妊活に不安のある方、ぜひ鍼灸整骨うりずんにご相談ください。
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