【前編】春に体調が崩れやすい本当の理由 〜妊活中の体に何が起きているのか〜
こんにちは、千葉市の妊活専門鍼灸院「鍼灸整骨うりずん」です。
春...etc
記事を読む

■はじめに
こんにちは。
千葉市の妊活・不妊治療専門の鍼灸院「鍼灸整骨うりずん」の金親です。
これまでの「妊活の教科書」では、卵胞が育つ仕組みや、卵子の質に影響する要因について解説してきました。
今回からは、排卵のタイミングがどのように決まるのかを詳しく見ていきます。
妊活では「排卵日を知ることが大切」とよくいわれます。
そもそも、排卵日は身体の中でどのように決まっているのでしょうか。
「月経が始まってから14日目に排卵する」と思っている方もいるかもしれません。
実際には、排卵のタイミングには個人差があり、同じ人でも月によって変わることがあります。
その理由を、卵胞の成長とホルモンの働きから解説していきます。
■排卵日は月経開始から14日目とは限らない
一般的に、月経周期は25〜38日程度が正常範囲の目安とされています。
例えば、28日周期の方では、月経開始から14日目前後に排卵することが多くあります。
一方、35日周期の方では、21日目前後になることもあります。
これは、月経開始から排卵までの期間が、月経周期の長さによって異なるためです。
排卵から次の月経までの期間は比較的一定していますが、こちらにも個人差があります。
そのため、月経周期だけで排卵日を正確に予測することはできません。
では、何が排卵のタイミングを決めているのでしょうか。
その鍵となるのが、卵胞の成長とホルモンの働きです。

■排卵に向けて卵胞が成長する
卵巣の中には、卵子を包んでいる「卵胞」という小さな袋状の構造があります。
月経が始まる頃には、すでにある程度成長した複数の卵胞が存在しています。
これらの卵胞は、FSH(卵胞刺激ホルモン)の働きを受けながら、さらに大きくなっていきます。
その中から通常1つの卵胞が選ばれ、排卵に向けて成長を続けます。
この卵胞を主席卵胞と呼びます。
主席卵胞は、排卵直前には直径18〜24mm程度になることが多く、超音波検査でもその大きさを確認できます。
卵胞の大きさは排卵時期を予測する目安の一つです。
そして、卵胞の成長に伴い、身体の中では排卵に向けたホルモンの変化も起こっています。
📖 卵胞が成長する仕組みについては、こちらの記事で詳しく解説しています。【第4章「卵胞はどうやって育つの?」】
■卵胞が育つとエストロゲンが増えていく
卵胞が成長すると、エストロゲンという女性ホルモンの分泌が増えていきます。
エストロゲンは、卵胞の中にある細胞などによって作られるホルモンです。
主な働きの一つは、子宮内膜を厚くして、妊娠に向けた準備を進めることです。
さらに、エストロゲンには排卵のタイミングを決める重要な役割もあります。
卵胞が十分に発育し、エストロゲンが高い状態で一定時間続くと、脳のホルモン調節の仕組みが変化します。
その結果、LH(黄体形成ホルモン)が急激に増加します。
この現象を「LHサージ」と呼びます。

■LHサージが排卵の引き金になる
LHサージは、排卵を引き起こす重要なホルモンの変化です。
LHが急激に増えると、成熟した卵胞の中では、排卵に向けたさまざまな変化が始まります。
例えば、卵子は途中で止まっていた成熟の過程を再開します。
同時に、卵胞の壁にも変化が起こり、卵子を外へ送り出す準備が進みます。
そして、最終的に卵胞の壁が破れ、卵子が卵巣の外へ排出されます。
これが排卵です。
一般的には、LHサージが始まってから約24〜36時間後に排卵が起こることが多く、実際のタイミングには個人差があります。
つまり、排卵日は単純に月経開始からの日数だけで決まるのではありません。
卵胞の成長に伴うエストロゲンの増加と、それに続くLHサージが、排卵のタイミングを決める重要な仕組みになっているのです。
📖 排卵そのものの仕組みについては、こちらの記事も参考にしてください。【 第3章「排卵とは?」】

■排卵日を知るにはどうすればよい?
排卵日を予測する方法には、月経周期の記録、排卵検査薬、超音波検査などがあります。
月経周期を記録すると、おおよその排卵時期を予測する手がかりになります。
排卵検査薬は、尿の中に排出されるLHの増加を調べるものです。
LHサージを検出することで、排卵が近づいていることを知る手がかりになります。
また、おりものの変化から排卵が近づいていることを推測する方法もあります。
排卵前にはエストロゲンの働きによって、おりものが透明でよく伸びる状態になりやすくなります。
最近では、おりものの成分などの変化を利用して、排卵時期を予測する専用シートも販売されています。
基礎体温を記録する方法もあります。
基礎体温は排卵後に上昇することが多いため、排卵が起こった可能性を振り返る際に役立ちます。
不妊治療では、超音波検査で卵胞の大きさを確認し、必要に応じてホルモン検査などを組み合わせながら排卵時期を予測します。
それぞれの方法には特徴があり、目的に応じて使い分けることが大切です。
排卵検査薬や基礎体温の仕組みについては、今後の記事で詳しく解説していきます。
■まとめ
今回は、排卵日がどのように決まるのかについて解説しました。
大切なポイントは次の3つです。
① 排卵日は月経開始から14日目とは限らない
月経周期には個人差があり、同じ人でも排卵日が変動することがあります。
② 卵胞の成長に伴ってエストロゲンが増加する
卵胞が十分に成長すると、エストロゲンの増加が排卵に向けたホルモンの変化につながります。
③ LHサージが排卵の引き金になる
LHが急激に増加することで、卵子の成熟や卵胞の変化が進み、排卵が起こります。
排卵日を理解するためには、月経周期だけでなく、卵胞の成長とホルモンの働きを知ることが大切です。
■鍼灸整骨うりずんでは
千葉市の妊活・不妊治療専門「鍼灸整骨うりずん」では、妊娠を希望する方の身体づくりをサポートしています。
妊活では、排卵のタイミングを知ることに加えて、睡眠や食事、運動など、日々の生活習慣を整えることも大切です。
当院では、月経周期や不妊治療の状況なども伺いながら、鍼灸施術とともに、生活習慣や栄養面について一人ひとりに合わせたアドバイスを行っています。
📖 次回の妊活の教科書
第7章 第2話「LHサージとは?|排卵を引き起こすホルモンの仕組み」
今回の記事では、LHサージが排卵の引き金になることを説明しました。
では、なぜエストロゲンが増えると、LHが急激に分泌されるのでしょうか。
次回は、脳と卵巣の間で行われているホルモンの調節について、もう少し詳しく解説します。
📖 関連記事
卵子が卵巣から排出される仕組みについて解説しています。
原始卵胞から排卵に向けて卵胞が成長する過程を説明しています。
卵子の質とは何を意味するのか、妊娠との関係を解説しています。
📖 妊活の教科書シリーズ|目次
妊娠の仕組みから卵子の成長、排卵、受精、着床まで。
「妊活の教科書」では、妊娠に必要な身体の仕組みを、医学的な知識がない方にもわかりやすく解説しています。
気になるテーマからでも、順番に読み進めても理解できる構成になっています。
【第1部】妊娠の仕組みを理解する
📖 第1章 不妊症とは?|妊娠の確率と1年が目安とされる理由
📖 第3章 排卵とは?|卵胞が育ち、身体が妊娠へ向かう一連の流れ
📖 第4章 FSH・エストロゲン・LHとは?|ホルモンが連携して排卵を導く仕組み
📖 第4章 補足編 原始卵胞はなぜ目覚めるの?|休眠状態から発育を始める仕組み
第6章 卵子の質を左右する5つの要因
📖 第6章 第3話 ミトコンドリアはなぜ卵子の質に重要なのか?|ATPと卵子のエネルギーの仕組み
📖 第6章 第4話 酸化ストレスはなぜ卵子の質に影響するのか?|活性酸素と抗酸化の仕組み
📖 第6章 第5話 糖化はなぜ卵子の質に影響するのか?|AGEsと血糖の仕組み
📖 第6章 第6話 睡眠・ストレス・血流はなぜ卵子の質に影響するのか?|卵子が育つ身体環境を考える(この記事)
第7章排卵日はどうやって決まるの?
📖第1話 排卵日はどうやって決まるの?|卵胞の成長とホルモンの仕組み(今回の記事)
📖第2話 LHサージとは?|排卵を引き起こすホルモンの仕組み(公開予定)
📖第3話 排卵検査薬の仕組み|陽性になったらいつ排卵するの?(公開予定)
📖第4話 基礎体温で何がわかるの?(公開予定)
📖第5話 排卵日はなぜずれるの?|排卵が早まったり遅れたりする理由(公開予定)
【今後の予定】
第8章 排卵後の卵子の寿命
第9章 精子の旅
第10章 受精の仕組み
第11章 受精卵(胚)の成長
第12章 着床の仕組み
妊娠の仕組みを理解した後は、栄養・睡眠・運動などの身体づくり、不妊検査、不妊治療についても順番に解説していく予定です。
関連記事
LHサージ, エストロゲン, 不妊治療, 不妊鍼灸, 主席卵胞, 千葉市, 千葉市中央区, 卵胞, 妊活, 妊活の教科書, 妊活鍼灸, 排卵の仕組み, 排卵日, 月経周期, 鍼灸整骨うりずん
TOPに戻る
